Lazuli

らずり

8月20日付けで勤めていた会社を退社した。7月後半から一ヶ月あまりの有休消化であった。これで晴れて無職となる。
8月末からは 株式会社grooves というところで働く。grooves は Forkwell Jobs というウェブエンジニア向けの転職サイトを自社サービスとして開発・運営している。俺はこれの開発に混ざることになるらしい。grooves の求人は実際に Forkwell Jobs で見つけた。
前職は PHP ひと筋だったけどこれからは Ruby を書いていく。俺の Ruby 力はというと vagrantfile や Serverspec くらいでしか経験がなくてなんとなく文法が分かるという程度。こんな未経験者でも採用してくれてなんて太っ腹だと思う。前職とは技術も文化も人も全然違うようでボロクソにされるとは思うけどめげずに頑張って行きたい。
東京は勉強会も豊富だから積極的に参加出来ればいいなと考えている。

鈴木さんにも分かるネットの未来を読んだ


ドワンゴの川上さん(ネットの中の人)がスタジオジブリの鈴木さん(ネットの外の人)に向けて理解出来るようにインターネットのこれまでと未来について書かれてる本。
分かりやすく書かれていて面白かった。インターネットはフリーだとかオープンソースだとかそういうのを賞賛する傾向にあるけどそういった業界体質をばっさり切り捨てていて面白かった。まあ決め付け激しいなという部分は少々あったが。
とはいえ、俺は職業的に業界どっぷりの人間だから本に書かれていることは理解出来るけど、実際に業界の外の人にこの書き方で通じるのかっていうのは微妙な感じはする。
実際に鈴木さんの反応はどうだったんだろうか。

「ふしぎな国道」を読んだ

本屋を散策してて見つけた。国道マニアの著者が国道について語る本。

へんてこな国道

階段国道は、青森県の龍飛崎の突端にある。階段の上には「津軽海峡冬景色」の歌碑が建ち、ボタンを押すと大音量でこの歌が、なぜか2番から流れる。

この部分を立ち読みして面白そうで買った。
国道というと道路がきれいに整備されていて、車もぴゅんぴゅん飛ばしていくような道路をイメージする。しかし中にはへんてこな国道も多数存在していて、自動車が走行するためにある道路のはずなのに階段やエレベータの中が国道指定されていたり、海の上さえも国道として定められていたりする。最初の章はそんなへんてこな国道を紹介している。

酷道

マニアの間では国道らしからぬひどい国道のことを酷道と揶揄して呼ぶらしい。ガードレールもないような山奥であったり、山の水が道路を横断していたりとまあひどい国道が結構な数あるそうだ。そういう道も紹介されている。

歴史

国道は一号からいったい何号まであるのか、欠番はないのか、あるとしたらなぜなのか。国道というものが制定されていくまでの歴史も解説されている。この本を読んで知ったが、国道と言いつつ基本的に道を管理しているのは国ではないそうだ。国が管理しているのは重要な国道いくつかでその他の国道は県や政令指定都市が管理しているらしい。ただ管理する代わりなのかは分からないが国から補助金は出ている。地方分権ってことなのかな。
道の成り立ちが過去を遡る形で書かれていて一番面白い部分だった。

道路標識

国道好きな人は道路標識も好きらしく、熱く語っている。ちなみに道路標識はその形から俗語でおにぎりと呼ばれているらしい。ウィキにも載っていた。
道路標識も国道の管理と同じくそれぞれの自治体によって管理されている。そのため地方によって独特の道路標識がある。奈良であれば鹿注意など。珍しい道路標識が紹介されていて面白い。

国道の有り難みを知る旅

終わりがけに書いてある。旅行をするのに敢えて国道を使わずに行き、国道の有り難みを実感するレポート。なんて阿呆な試みなのか。ここらへんもこのルートだとこの国道にぶつかるから駄目で、一見不可能そうなこちらのルートから行くと実は行けるとか語っていてこのへんはまあ付いていけない話であった。楽しそうなのは分かる。マニアというのは変な人種だ。

まとめ

国道趣味というのは昔からあったようでマニアが各々に国道を探検して個人的にほくそ笑む趣味であったようだ。しかし本を読んでいると、これもネットの普及で個人で楽しんでいた趣味が公共的な場で公開されるにあたり趣味としての発展を大いに加速させたんだと感じた。遠すぎて訪れられなかった国道や不思議な道路標識などネットを介して知ることで活性化した趣味となっている。歴史的な文献も少なく研究対象として見られることもないため鉄道系と比べるとニッチな趣味であるのは事実だが。
地図や標識の見方が変わりそうで面白い本だった。

「デフレ化するセックス」を読んだ

デフレ化するセックス (宝島社新書)

デフレ化するセックス (宝島社新書)

こういう類の話は興味があって時々読む。
タイトルのとおり風俗、AVなどの性産業で価格暴落が起きていて、そこを突っ込んでいく話。フェミニストの方々は激怒する内容しかないので読まないほうが良いと思う。
性産業の価格が下がっていることには様々な理由があるわけだが、大きく分けるとネットの普及、経済の低迷、規制の強化あたりかな。
ネット普及による影響というのはめちゃくちゃでかい。ちょろっと検索掛けるだけで女性の裸などすぐ見れる。事実上無法地帯だから俺が子供の頃なんかよりずっと簡単にAVが見れるし、そういったコンテンツに困ることがない。むしろありふれすぎている。その結果起きるのがセックスのカジュアル化というやつで、ネットの普及とともに女性の裸の価値がどんどん下がっていった。一昔前まではお金に困っていたりなど相当な理由がない限りAVや風俗に手を出す人はいなかったが、今になると数え切れないほどの女性がAVや風俗に手を出している。カジュアル化によってセックスの敷居が下がり、興味があるとかちょっとした小遣いが欲しいなどの理由でAVに出演するケースが増えてきている。そういう人たちは自分が出演したAV映像が後世にずっと残るというところまで思慮が及んでいない場合も多く、これもネットの普及による意識の変化だと言われている。また、AVや風俗に手を出す女性が増えていることで売り手市場だった業界が買い手市場となっている。そうすると体を売って得られる金銭も減る。大金を稼げる女性がほんの一握りになっていき、段々と容姿端麗でスタイルも良く高学歴という女性が市場で好まれるようになっていった。ヒエラルキーの完成だ。そうなると本来、貧困で最後の手段として体を売っていた層にお金が回らなくなっていく。本の中では具体的な数字が出ているが 80 ~ 90 年代が全盛期として 00 年代からはおよそ 1/6 程度のお金しか得られなくなっている。平均的な容姿、学歴であったとしたら普通に正社員として働いたほうが給料は良い。その上、後ろめたい気持ちになることもない。しかしそれでは借金を返すことなど到底かなわない…という悲惨な状況が書かれている。
そういった感じで性産業の現状が淡々と述べられているわけだが、買い手側のいかれた人間や、この人この先どうするんだ…というような女性もいくらか出てきて現実離れした話も多い。この本に書かれていることが本当かどうか微妙だという面もあって眉唾で読むものだとは思う。
こういう世界があることを知ったところで俺が何か出来るわけではないし、出来ることといえば xvideos ばかり見ていてはいかんということくらいだ。行き着くのは社会システムの不条理というかそういうところになっていくのかね。

Amazon Web Services パターン別構築・運用ガイドを読んだ

Amazon Web Services パターン別構築・運用ガイド

Amazon Web Services パターン別構築・運用ガイド

AWS の主要サービスの概要や操作方法説明からセキュリティ、サービス運用のノウハウ、サポートまで幅広い内容を扱っている本。
すでに AWS を利用している人にとって前半部分はわりと退屈かもしれない。なんとなく使ってた設定とかを正しく理解出来たのは良かったが。
キャプチャも多数使われており、操作の説明はたいへん分かりやすい。
後半のサービス運用についてとかセキュリティあたりは参考になった。
IAM 周りが詳しく書かれていて良かった。侵入テストのやり方あたりもほうほうと読めた。

ただ読み終わってみて思うに、この本のタイトルはちょっと違うんじゃないかなあと感じた。
当初は EC2 や S3 等使えるのは当たり前、オートスケールもがんがんやって既に AWS 上でサービス運用やってますって人向けにこんな構築パターンあんな構築パターンあるぜって説明する本かと思っていたけど実際のところ多くは AWS を初めて使う人向けに書かれている印象を受けた。
すべてが初心者向けというわけではないけれど AWS っていうサービスはね、というところから本が始まってだいぶ予想と違った。俺が望んだのはクラウドデザインパターンってほうだったのやもしれぬ。表題だけで勝手に予想したのが悪いんだけど。
そうは言ってもとても分かりやすい本だったので AWS を使いたいと思ってる人にお薦め出来る良い本だと思う。
残念なのは AWS は進化が早いから今しかこの本が通用しないかもしれないということだな。

スタンディングオベーションで画像検索すると崇高な気持ちになれる。
何も達成してないのにやり遂げたかのような気持ちになれるので承認欲求を満たしたい時などに効果的ではないだろうか。

こちらです。
スタンディングオベーション - Google 検索
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継続的デリバリーを読んだ

継続的デリバリー 信頼できるソフトウェアリリースのためのビルド・テスト・デプロイメントの自動化

継続的デリバリー 信頼できるソフトウェアリリースのためのビルド・テスト・デプロイメントの自動化

ようやく読み終わった。
コミットからビルド、テスト、デプロイまでのパイプラインをとにかく自動化しろと言われる本だった。
意識高い本だったから意識高めて頑張って実務に活かしたいですね。
良い本なのでお勧めです。